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卒業生出版物>著者、自著を語る
<著者、自著を語る>
目次:
44期 小屋洋一さん 『35歳貯金ゼロなら、親のスネをかじりなさい』
『いわゆる「当たり前の幸せ」を愚直に追い求めてしまうと、30歳サラリーマンは、
年収1000万円でも破産します』
24期 塚崎公義さん『退職金貧乏 定年後のお金の話』 『老後破産しないためのお金の教科書』
44期 小屋洋一さん
『35歳貯金ゼロなら、親のスネをかじりなさい』
『いわゆる「当たり前の幸せ」を愚直に追い求めてしまうと、30歳サラリーマンは、
年収1000万円でも破産します』
44期の小屋です。24期の塚崎さんの書籍に続いて、経済や家計の話になります。
私は筑駒にいた時代から、授業の中でも「公民」や「経済」の話が好きで
小沢先生が中学3年時に「公民」で経済史や簡単なミクロ経済学の話をしていただいた授業に、
ものすごく興味を持った記憶があります。
結果として、大学でも経済・ファイナンスの授業が面白く、大卒後は金融機関で
営業をしながら個人的に株式投資を行っていました。
金融機関に在籍しているときにショックを受けたのは、社会人(金融機関にいる人も含めて)でも、
金融や株式投資などに全く関心を持たない人が圧倒的多数だという事実です。
特に、金融機関に勤めていても、「仕事」として金融の仕事に携わっているだけで、仕事を離れた
プライベート=「家庭」に戻ると、もはや社会や金融に関心を持たない人が多いということにも
二重にびっくりしました。
2004年には、金融機関から不動産事業者に転職をしたのですが、逆に不動産業界では
仕事で「不動産」をやりながら個人でもプライベートで「不動産」にかかわるという人が多い
印象でした。つまり不動産業界のほうが、「家庭」に戻っても、不動産が好きな人が集まっている
ということなのでしょう。
私はあくまでも金融が大好きで、不動産業界に転職したのは、あくまでも不動産を
ファイナンス面から見ることに興味があり、それを実務ベースでどのようにしていけば
よいのかを学びたかったので、どちらかというと金融でビジネスをしたいなと思ってました。
そして2008年、31歳の時に、不動産事業者を退職し、独立をしました。
独立するまで7年間の短いサラリーマン生活でしたが、サラリーマンの時に
「日本の社会人の人たちが、もっと積極的に経済や投資のことを学べばもっと豊かに生活する
ことができるのに」
「金融機関や不動産事業者の言う通りではなく、きちんと勉強をして主体的に取り組めば
無駄なコストを発生させなくても良いのに」
と痛感していましたので、FP(ファイナンシャルプランナー)として個人の顧客にアドバイスを
行うビジネスをスタートしました。
開業したばかりの時期は、知人や顔見知りなど30代前半の方々のライフプランを中心に
検討していったのですが、ここで数十人のライフプランを見ていく中でわかったことが
これまで常識とされていた「普通」の暮らしをしていたら「普通」の人は人生設計が成り立たない
という事実でした。
筑駒出身のひとは、世にいうところのエリート層だと思いますのでいわゆる「普通の人」では
ないので、当てはまらない人のほうが多いと思いますが
世帯年収の中央値(400万円台)の方々は、将来、経済的にきわめて厳しい状況に置かれるという
ことが避けがたい事実でもあります。
本来は、こうした問題は政治的に解決することが重要ですが、国会の状況もこの通りなので、
なかなか政治的な課題として短期間でこの問題を解決するのは容易ではありません。
そこで、目を付けたのがその世代の方々の「親の資産」です。
ライフプランを見ていた30代の方々は、もはや単独世帯ではライフプランが成立せず
その親世代(60代~70代)の資産相続を前提にプランニングするしか方法がなかったのです。
また、政治的には「世代間格差」の問題を解決するのは難しくても
親子間ぐらいの関係性であれば、こうした「世代間格差」の問題も取り組み可能です。
このような話を、すばる舎の編集者にしたところ、書籍にしていただいたのが
「35歳貯金ゼロなら、親のスネをかじりなさい!」(すばる舎リンケージ)です。
そして、この書籍を評価していただいて、ちょっとアレンジしたのが
いわゆる「当たり前の幸せ」を愚直に追い求めてしまうと、
30歳サラリーマンは、年収1000万円でも破産します。(東洋経済新報社)です。
このページを見ている方のイメージがわかないのですが、60代~70代の方であれば、
子供のためにも、お子さんと資産についてしっかり話をされるほうがよいと思います。
そして20代~40代の方であれば、しっかりと将来のプランを計画しながら生活していかないと
将来はそれほど明るい話ではないと理解していただければ幸いです。
2016年10月19日
24期 塚崎公義さん
『退職金貧乏 定年後の「お金」の話』、『老後破産しないためのお金の教科書』
24期の塚崎と申します。法学部卒ですが、銀行で主に経済調査関連の仕事をした後、
2005年に退職して久留米大学に移り、経済学などを教えています。
大学教授ではありますが、元々銀行員なので、難しい研究論文よりは親しみやすい入門書を書く方
が向いており、主に経済の入門書を書いています。
銀行にいると、「調査部が総力をあげて、普段書いている調査レポートを詳しくして本にする」
といった事はありますが、個人ではなかなか本が書けません。忙しいという事もありますが、
調査部の見解と異なる事はかけませんし、他人の守備範囲を侵犯してしまうおそれが大きいから
です。その意味では、自由に本が書ける大学教授という仕事は有難いと思っています。
一方で、アシスタント等がいないので、全部自分でやらなくてはならない苦労もありますが。
最初は、本業である経済予測に関連した本を書いていましたが、これはなかなか売れません。
「景気がどうなるか」を知りたい人は多いのですが、「景気をどう予測するか」を知りたい人は
少ないからです。「結果だけ教えて欲しい」という人が多いという事です。まあ、皆様それぞれ
仕事があるわけですから、自分で景気予測をやってみようなどと言う人は少ないですよね。
かと言って、「景気がどうなるか」という本は、書いている間に景気情勢が変わるリスクが
ありますから・・・(笑)
その後も、経済学の教科書や日本経済入門など、教科書的な本を書いていました。
大学教授の性癖として、一度教科書に指定して、それを前提とした講義ノートを作ると、数年間は
同じ教科書を使うので、数名の教授に教科書に指定していただくと、安定した売上げが見込めるの
です。「毎年4月にだけ売れる本」ではありますが、出版社の採算的には安心出来るわけです。
そうこうしているうちに、一流の研究者(理科系)から、「長期国債の金利は銀行預金より高いから、
長期国債を買おうと思う」と言われてショックを受けました。今のような超低金利局面で長期国債を
買う事は、どう考えても得ではないのですが、日本人は学校で金融教育を受けていないので、
優秀な人でも資産運用の知識が乏しいのです。もっとも、長期国債を買おうと考えた研究者は、
何も考えずに黙って銀行に預金している多くの人々よりは、ずっとマシなのですが(笑)。
そこで、金融商品を紹介した本を書きたくなり、祥伝社に相談に行きました。そうしたら、
「もっとターゲットを絞って欲しい。老後資金の運用のために金融商品を勉強する、
という事で如何か?」と言われました。
私は、老後資金については全くの素人なのですが、出版社様の御依頼なので、基礎的な事から
勉強して『退職金貧乏 定年後の「お金」の話』を書きました。
とても皮肉なことに、私が今まで買いた本の中で、これが一番売れたのです。専門分野について
自信を持って書いた本よりも、専門分野に隣接する分野について勉強しながら書いた本の方が
売れたのは、嬉しいと同時に複雑な心境でしたが(笑)。
老後資金のテーマは関心を持つ人が多く、講演などにも呼んでいただけるようになりました。
そこで考えたのは、上にも書きましたが、結論を欲している人が多い、ということです。
「こうすれば老後は安心です」というマニュアルを示すと安心する人が多いのです。
さて、拙著が売れたのを見て他の出版社から「我が社からも、似たような本を出してもらえないか?」
という打診を受けました。祥伝社様に御伺いをたてた所、有難いことに快諾して下さいましたので、
東洋経済新報社から『老後破産しないためのお金の教科書』を出すことにしました。
当然ですが、後から出た本の方が内容も文章も練れているので優れているわけです。一方で、
祥伝社の方は新書ですから、値段的には安く、バランスはとれています(笑)。
本は、出版された当初は書店の目立つ所に置かれますが、時間の経過と共に目立たない所に
移されて行くのが普通です。したがって、退職金貧乏も、発売後数ヶ月で目立たない所に置かれる
ようになり、売れ行きも大幅に低下しました。東洋経済新報社からの出版がその後だったので、
祥伝社にはさほどの実害を与えることなく、東洋経済新報社からの出版が出来たことになります。
こうなると私は、「経済予測」を専門としながらも、本の執筆や講演などは「景気関連」と
「資産運用」の両建てで行なうことになります。片方だけでも「本の執筆をしている間は情報の
アウトプットだけでインプットが疎かになる」のに、これは結構シンドイ事になりつつあります。
ちなみに、近著は『なんだ、そうなのか! 経済入門』で、次は「若者よ、老後に備えよう」と
いう本を書こうと考えていますが、どうなりますか。乞う御期待です。
2016年2月14日
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